後世に残す摺り漆仏壇

「漆に勝る塗料なし」と言われています。
漆は木から抽出されるため、もともと木材とは相性が良好なのですが、紫檀や黒檀という緻密な唐木とは特に相性が良く、木材内部まで浸透して素材をしっかりと守ります。
化学塗料に勝るほどの硬さがありますが、伸縮性も兼ね備えています。木材に合わせて同じように呼吸します。
また、漆特有の深みのある透明な褐色は、経年と共に艶やかさを増し、代々受け継がれる伝統の色になります。

造る立場から言えば、化学塗料を木地に塗布してから漆を使う方が、はるかに時短で、安上がりで簡単な手順で済みます。
見ただけでは判断がつきにくいので、化学塗料で塗装して、最後に漆を１回塗っただけで「摺り漆仏壇」と謳っている物もあります。
化学塗料に僅かな漆をまぜ吹き付け塗装のものまで。
漆を使っているから表記に間違いは無いのかも知れませんが、それでは本来漆が持っている良さを引き出すことは出来ません。
弊社の《摺り漆仏壇》は紫檀・黒檀に直接、漆を摺りこんで何層も何層も塗り重ねて厚みを持たせていきます。
途中の工程で、化学塗料は一切使用致しません。

『漆』の耐久性

平成１２年の北海道函館市の垣ノ島遺跡の調査で約９０００年前の漆塗りの副葬品が発掘されました。
『漆』の耐久性は驚くほどです。だからこそ現代まで保存が出来たのでしょう。
摺りこまれた漆が、後の世代まで紫檀・黒檀を素材から強く堅くしっかりガードします。

	高さ	幅	奥行	材質	金額
尺四五	145cm	55cm	50cm	紫檀	2,260,000円
				紫檀　螺鈿仕様	2,384,000円
尺六	158cm	62cm	56cm	紫檀	3,330,000円
				紫檀　螺鈿仕様	3,500,000円
尺八	172cm	69cm	62cm	紫檀	4,784,000円
				紫檀　螺鈿仕様	5,000,000円

尺四五